Exhibition
渡辺豊「Early works」
2019年8月31日 - 9月22日
Maki Fine Artsでは8月31日(土)より、渡辺豊「Early works」を開催します。渡辺豊は現在開催中のポーラ美術館での展覧会「シンコペーション : 世紀の巨匠たちと現代アート」(8月10日 – 12月1日)に参加しております。Maki Fine Artsでは、初期作品(2010年以前の作品を中心)にフォーカスして展示します。
渡辺は2018年以降、インターネットの画像検索を用いて、匿名の人物名の検索結果の要素を組み合わせる手法により、肖像的なイメージを描いています。多面的な視点と色面が重なり合うように構成された画面は、キュビスムの絵画を連想させます。現在の手法に辿り着く以前には、渡辺は「空き地」をモチーフとして、記憶の中で鮮明に建っていた家屋であったり、比喩的な構造物を描いてきました。「OO-PARTS」と題された一連の作品は、未知なるものへの関心と空想的な感覚が取り入れられています。画面中央で自由自在に展開するカラフルな枝のような物体、水たまり、背景に佇む植物や家屋など、幼少期の曖昧な記憶にあるような、心象風景が表現されています。
ポーラ美術館で発表している新作と、本展での初期作品を合わせてご覧いただくと、ペインター渡辺豊の世界観を体系的に捉え、表現の変遷を辿ることができます。この機会に是非ご高覧ください。
渡辺豊は1981年東京生まれ。2007年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。近年の主な個展として、「NAME」(2018年/Maki Fine Arts)、「soft construction」(2017年/Maki Fine Arts)、「The good old things is new forever」(2016年/switch point)、「Melting land」(2015年/JIKKA)など。