白川昌生「Coyote」

2017年7月 1日 - 8月27日

オープニング・レセプション:7月1日(土)18:00 - 20:00

※夏季休業 8月11日(金)-16日(水)

Maki Fine Artsでは、2017年7月1日(土)より、白川昌生 個展「Coyote」を開催します。

白川昌生は1948年福岡県北九州市戸畑生まれ。1970年代にフランス、ドイツで哲学と美術を学ぶ。1981年デュッセルドルフ国立美術大学卒業。修士称号を受ける。1983年に帰国後、群馬を拠点に活動する。

近年の主な展覧会として、「群馬の美術2017─地域社会における現代美術の居場所」(2017年/群馬県立近代美術館)、「ミュージアムとの創造的対話 vol.1 - MONUMENT」(2017年/鳥取県立博物館)、「あいちトリエンナーレ 2016 - 虹のキャラヴァンサライ」(2016年)、個展「資本空間 -スリー・ディメンショナル・ロジカル・ピクチャーの彼岸 vol.7 白川昌生」(2016年/gallery αM)、「引込線2015」(2015年/旧所沢市立第2学校給食センター)、個展「ダダ、ダダ、ダ 地域に生きる想像☆の力」(2014年/アーツ前橋)など。
主な著書に「日本のダダ1920-1970」(1988年・2005年/水声社)、「美術、市場、地域通貨をめぐって」(2001年/水声社)、「西洋美術史を解体する」(2011年/水声社)、「彫刻の問題」(2017年/トポフィル)など。

Maki Fine Artsでは初となる個展では、廃材とキャンバスを組み合わせた「Coyote」シリーズより、新作を中心に展示します。「Coyote」は、2016年以降に制作された作品シリーズで、軽やかな色彩感覚と配置バランスで構成された、彫刻的なコラージュです。昨年、artnet のBrian Boucher氏による記事で「シンプルで美しく、控えめ、モダニズムの抽象である」と取り上げられました。是非ご高覧ください。

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「コヨーテの走り」
白川昌生

コヨーテは絶滅危惧種に近い位置にいる野生動物だ。オオカミよりも小型で森や林の中を単独あるいは群で移動していく。モミ、シダ等々の群生している深い森は、たとえばあらゆるタイプの緑色が湧きかえっている世界だ。その無限の色の差異を知覚しながらコヨーテはすすんでいく。色と形とが沸きあがり、ゆれ動いている生気あふれるフィールドの中を、右左、上下、前後と自在にコヨーテは走りすすんでいく。コヨーテが体感する野生の感性を、私は想起して私もそのフィールドに走りこんでいきたい。先住民のアメリカインディアンの神話にはコヨーテは人に文化をもたらした霊的動物として登場している。コヨーテは森、林の中を走りぬけながら、色、形、素材、空間、時間のフィールドの中を自在に通過していくのだ。私もそのコヨーテの活動にならい、フィールドをかけぬけていく智恵の力を導きにしたがって私は引きうけてみたい。モンゴロイドの私は、はるか昔から先住民のインディアンがコヨーテから学んで生活していった智恵を自分の内にもあるのだと妄想しながら、コヨーテに導かれて私も走る。

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白川昌生 / Yoshio Shirakawa
"Coyote #8"
2016, Acrylic on canvas, wood
34.5×24×6cm

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白川昌生 / Yoshio Shirakawa
"Coyote #16"
2017, Acrylic on canvas, wood
46×30×8cm

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