大塚聡「残光 - Afterglow -」

2014年3月22日 - 4月20日

Maki Fine Artsでは、3月22日(土)より、大塚聡 個展「残光 -Afterglow-」を開催致します。
大塚聡は、1970年福島県生まれ。主な個展に「Timeless Puzzle」(2013年 / hiromiyoshii roppongi)、「Seeing Time - 時をみる」(2008年 / hiromiyoshii)、「Outing - 遠出 -」(2003年 / Gallery Murata&friends・ベルリン)等があります。本展では、古い時計を撮影した新作「Still life-clock-」を中心に、アタッシュケースの中に設置された鏡面にLEDが発光・点滅する「Untitled」、透明アクリル製定規と写真を組み合わせた「Puzzle」を加えた、3つの作品シリーズで構成された約10点を展示致します。
是非ご高覧下さい。

「残光 -Afterglow-」

Blue momentという時間がある。
良く晴れた日の日没後、空が夜空へと変わる前、空は深い青を帯びる。
その僅かな時間の大気現象を指してblue momentという。
太陽が姿を消して、残光が大気に染み続ける間の移ろいの中にその青は現れる。
残光が見せる世界。例えば破棄された時計の文字盤には、過去に使われていたであろう時間、空間の微かな残光が疼いているように思える。
移ろう残光をじっと見つめることでみえてくるもの(Blue Moment)を顕在化してみたいと思う。

・Still life - clock - (photo)
古い時計の文字盤がある。
そこには知らない時間と場所の残光がまとわりついている。
僕にはそれらが風景のように見えてならない。
その光景が現れるのを期待して、写真に撮ることにする。

・Untitled (Sculpture)
鏡像に一秒毎に現れる光は、透明な層の反映の中で一つの軌跡を描く。
その光を時間のレイヤーと捉えることは出来ないだろうか。
透明な固体の中の残光を追えば、「今、此処」と「此処ではないどこか」が重なっていく。

・Puzzle (photo and rulers)
写真作品は、透明なアクリル製の定規にマウントされ、短冊状にカットされている。それらは目盛りを合わせるというルール一点で様々に組み合わせることが出来る。
写真に重ねられた定規の目盛りによって、隣り合う写真の断片の無関係さに関係性を持たせ、統合と重複、解体と構築がなされる。
そうして写真はフレーミングされた枠から抜け出し、新たな風景となる。

--大塚 聡

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Satoshi Otsuka "Still life -clock-"
2014, C-print

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