Exhibition

末永史尚 | イメージの範囲

2026年3月14日(土)- 4月12日(日)
オープニングレセプション:3月14日(土)17:00 – 19:00

Maki Fine Artsは、2026年3月14日(土)から 4月12日(日)まで、末永史尚の個展「イメージの範囲」を開催いたします。

末永史尚(1974年、山口生まれ)は、日常生活の中のあるものを題材として、対象とするものを省略化(または単純化)し、「描く」よりも「塗る」ことに重点を置くことにより、絵画を生成するアーティストです。

Maki Fine Artsで6度目の個展となる本展では、サムネイル・ペインティング(2010年~)、および、ドット絵の絵(2024年~)、2つの作品シリーズにより展覧会が構成されます。

2010年から着手している、サムネイル・シリーズは、その作品タイトル《Search Results》が示すとおり、インターネットの検索サイトで画家の名前を画像検索し、その検索結果画面を描いたものです。西洋美術史の巨匠を中心に、モチーフとして検索されるアーティストは年代や国籍を超えて、拡張され続け、現在まで同シリーズは60点以上に渡っています。
検索画面に現れた、それぞれの(実際の)作品は、もちろんサイズも異なりますが、検索結果の一覧として、画面上の閲覧性が優先されることで、それらのサムネイルの縦比率が均一化される、ウェブサイトのブラウジングの仕組みが可視化されています。また、サムネイルの順序列は、インターネットのアルゴリズムに応じたものですが、末永自身のこれまでの検索履歴が反映された、プライベートな側面を持った絵画ともいえるでしょう。

ドット絵の絵は、2023年より制作された作品シリーズです。主にインターネット上で見つけ出した、写真やイラストのイメージを、ドット絵に変換するアプリを用いて、イメージを変換後、そのディスプレイを見て描いた作品です。これまでの末永の作品群で一貫している、省略化(単純化)というプロセスを、デバイスを通して処理されている点が、この作品シリーズを特徴付けています。

サムネイル・ペインティングとドット絵の絵、どちらも画面上の「データ」を描いたものですが、ディスプレイの発光を通した図像を、末永の自作絵具(顔料とアクリルメディウムを混合したもの)を用いたマテリアルにより、絵画として置き換えられていきます。対象をトレース(書き写した)ものではなく、その「塗り」の形跡や、側面に見える下地絵具の垂らしなど、作品の持つ特徴的なディティールが絵画としての存在感を高めています。


末永史尚 | Fuminao SUENAGA
1974年山口生まれ。1999年東京造形大学造形学部美術学科美術 I 類卒業。2000年同大学研究生修了。
近年の主な展覧会として、「Simpler Form」(2025年 / Maki Fine Arts)、「トレース何か(末永史尚企画)」(2024年 / See saw gallery+hibit)、「日本国憲法展2024」(2024年 / 無人島プロダクション)、個展「ピクセル・メモリーズ」(2024年 / ギャラリーナカノ)、個展「軽い絵」(2024年 / Maki Fine Arts)など。
東京造形大学教授。東京都現代美術館に作品が収蔵されている。